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INTERVIEW

みなとみらいコミュニティ
インタビュー

みなとみらいコミュニティ インタビュー

Vol.2

システムの開発現場で発揮される対話力、
見え隠れするのは「口下手」と「出不精」

公開日:2024年10月28日

CIJに入社8年目の山本圭輔さん、34歳。海外のハードウェア製品を国内のお客様からの需要に合わせるソフトウェアの開発、拡販に力を注ぐ日々です。多様な立場の声に耳を傾け、現場のパフォーマンスを上げ、コミュニケーションの要を担う山本さんは伏し目がちに「実は口下手で」と話します。

ドイツ文学の研究から、IT企業就職へ

山本圭輔さん

出身地を教えていただけますか?

横浜市磯子区です。中高時代は逗子の学校へ通い、東京の大学に進学しましたが、ずっと自宅から通っていました。とても暮らしやすい土地柄で、結婚後の現在も横浜市内に家を構えています。

大学では何を専攻していたのでしょうか?

文学部でドイツ語を専攻し、学部ではトーマス・マン、大学院ではパトリック・ジュースキントの研究をしていました。奇妙で難解な作品を読み解くのが面白かったですね。大学院時代にドイツ留学していた時、同じ寮にいたドイツ人学生にパトリック・ジュースキントの小説の解読について質問したら「この本を読んで何が面白いの?」と言われたくらいです(笑)。ひとつの表現がいろいろな意味を持ってしまう日本語とは違って、ドイツ語は規則的なので、じっくり読むとセンテンスの塊がそのまますぽっと理解にはまって解読できることがあるんですよね。または、はまったと思ったらスルリと逃れてはまらなかったりもする。文学研究というのはその繰り返しで深めていくものだったのだろうと思います。

なぜこの会社に入社したのでしょうか?

大学院修了後は研究者の道を進むのではなく、一般企業に就職をしようと決めていました。人付き合いはあまり得意ではないんですが、多様な業態、業種の方々と仕事ができる環境を求めてIT企業への就職を決めたという次第です。この会社に惹かれた理由のひとつが、就職説明会で登壇していた方の雰囲気の良さでした。この人のクールで誠実な働き方はかっこいいな、と。また選考が進むうちに、人が良い会社なのだということも分かっていきました。実は入社後、その方が私の上司になったんですよね。人的環境に恵まれた職場です。

開発の仕事に情熱を傾け、仕事仲間と杯を傾ける

現在のお仕事を教えていただけますか?

私が所属する部門で担当しているAIロボット「AYUDA-MíraMe(アユダミラーミ)」は、このロボットを使いたいという国内のお客様のニーズを1からヒアリングし、求められている機能に合ったアプリケーションを開発しています。相模原市役所様などで案内ロボットとして利用していただいているものです。
また、2023年10月から私がメインで担当しているのは「OMFLOW(オーエムフロー)」という製品で、企業のバックオフィス担当者の業務課題を解決するITPA(ITプロセス自動化)のソフトウェアです。たとえばメールアドレスやログインパスワードを発行してもらいたいという時、申請後に手間がかかっていた上長承認などの承認フローやアカウント発行などをすべて一気通貫でやってくれるというものです。紙での発行が必要なくなり、人の手間を一気に縮減することができます。そもそも海外仕様ですから、日本との文化の違いで挙動や使用感の違いで、ユーザーから指摘されることもあるんですよね。それを開発元にフィードバックして改善してもらったり、押し戻しがあった場合には現実的に妥協点を見出していったりと、ユーザー側と開発側どちらの立場も理解しながら折衝を繰り返しています。輸入初期の段階から関わっているので思い入れがあり、拡販に向けて頑張っています。

社員同士のコミュニケーションはいかがですか?

私が所属しているグローバルビジネス推進課は4人、グローバル推進部は5人、推進本部全体でも13-14人とチームの顔が見える規模なので仲がいいですね。仲がよくないとやっていけないというか(笑)。仕事帰りには、このビルの2階にある中華料理屋さんによくお邪魔しています。職場で席の近い者同士、時計をチラッと見て、お互いの顔をチラッと窺って、行きますかね?と無言で息を合わせて飲みに行きます。ラストオーダー直前に駆け込むと「ラストオーダーは○○時ですからね!」と心配されるくらいの常連ですね。お店に行くと他の部門の人たちが先に飲んでいて合流することもありますし、「OMFLOW」の営業の方ともよく一緒に飲みに行きます。出不精なもんで、ビルから出なくても飲めてしまうのはありがたいです。
また仕事以外にも「社員会」という組織に所属しており、過半数社員の代表として労働環境の改善・向上や就労規則について会社と社員の間で認識の食い違いをなるべく少なくする調整役をしています。たとえば、多様な働き方への対応や労働環境の向上を目指して、ビジネスカジュアルの導入と運用を主導しています。人付き合いが上手な方ではないんですが、「社員会」にはいろいろな方と親しくなれるチャンスがあり、人間関係が広がっています。

思い入れのあるこのビルに「持ち込み図書館」があると良い

休日の過ごし方を教えていただけますか?

休日はほとんど家から出ないで、動画や映画を見ながらくつろいでいます。最近はまた本を読み始めていますね。小学校の時に夢中になったシャーロックホームズシリーズを今更文庫で読み返してみると、ただのミステリーではなく小説的な面白みがあるんだな、などいろいろ発見があります。
また、仕事で中国の方との折衝が多いので、中国語も習得したいと思っているんです。言語を学ぶ楽しさは分かっているはずだと思って中国語のテキストを買いましたが、1ページ目で挫折しそう……。もうすこし中国語が分かって挨拶や自己紹介など軽い会話ができれば、相手に歩み寄れるだろうし、場の雰囲気もやわらかくなるのではないかなと思うんですけどね。

このビルで気に入っている場所や過ごし方があれば教えてください。

高速道路が見える会議室があり、窓際にモニターがあるので熱心にモニターを見ているふりをして時折、窓から高速道路を眺めています。多分バレていますね。他の人が同じような風情だと「この人は窓の外を見ているな」と分かりますから(笑)。隣りのビルや、下を歩いている人をぼんやり眺めているととても癒されます。

このまちに今後期待することは何でしょうか?

昔ながらの横浜の良さを残しつつ、最近は新しくて魅力のある施設が増えています。双方があることで相乗効果が生まれて、観光もできるし暮らしやすいというハイブリッドなまちになるといいなと思います。
個人的には、この横濱ゲートタワーにも思い入れが深いです。というのも、このビルへの引っ越しプロジェクトのメンバーになり、インテリアのデザイン、家具選び、リフレッシュルームの設置などに関わってきたんですよね。頑張ってつくった空間が喜んでもらえると嬉しくなり、たまに苦情の声を聞くとうつむきます(笑)。また、自分のオフィス以外の場所についても目が行き、たとえばビル内に「持ち込み図書館」があるといいなあと考えたりします。いろいろな企業の人たちが自分の本を持ち込み、持ち出せる場があったら面白いんじゃないかなと。自動車の本がふと充実し始めたり、資格試験の本が並び出したり、中国語の教本が並んだりと、本の交流ができたらいいですね。

CIJは社会インフラや様々な産業にITを提供するIT企業です。高品質なシステム開発に加え、ソフトウェアパッケージやITサービスソリューションを展開しています。