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INTERVIEW

みなとみらいコミュニティ
インタビュー

みなとみらいコミュニティ インタビュー

Vol.4

子育てしながら働く自らの実感を、
働きやすい職場づくりへとつなげる

公開日:2025年10月17日

リコーテクノロジーズ株式会社に4年在籍後、昨年7月に設立したエトリア株式会社にジョインした財津綾香さん。誰もが働きやすい職場づくりを目指して人事業務に邁進する日々です。子育てしながら働く自らの状況に照らして、よりよい福利制度のあり方を追求する財津さんは「わたし自身が楽しく働く姿をこどもにも見せていきたい」と話します。

制度導入後の「その先」を見届けたくて、転職

財津綾香さん

財津さんのお仕事について教えていただけますか?

リコーグループにおいて設計機能に特化したリコーテクノロジーズ株式会社に2020年に入社しました。昨年、リコーと東芝テックの合弁会社として立ち上げられたのがエトリア株式会社でして、設立時よりこの会社のメンバーとして働いています。エトリアは画像機器の開発・生産を担っており、わたしは人事総務室に所属しています。
横濱ゲートタワーにある本社のほかに海老名、東北、沼津、三島、御殿場、岐阜など拠点がいくつかあって、社員は全体で約3000人。その全体の人事に関わっています。本社にいながら遠方の職場についても対応しているため、直接社員の方々にお会いする機会が少ないのですが、メールなどのやりとりをしていた方とたまたまお会いできたときはすごく嬉しいですね。

エトリアで働く前は、どんなお仕事をなさっていたのですか?

社会保険労務士事務所に勤め、スタートアップ企業の担当をしていました。給与や労務の管理、福利厚生の導入について相談を受けるのですが、導入後に会社の中でどのように運用され、社員の方々はどう感じておられるか、という「その先」が見えなかった。転職をしたのは、会社の中に入って「その先」を見届けたかったからです。実際に入ってみると、制度の活用度を高めるために何をすべきか人事はずっと考え続けているのだと身をもって知りました。

財津さんが現在携わっているお仕事を、具体的に教えていただけますか?

育児や介護の両立支援、DE&I(※1)を推進する仕事をしています。開発や生産現場は女性が少ない職場なため、弊社には「女性の管理職のロールモデルがいない」という課題があるんですよね。そこで、ロールモデルを共有する目的で女性管理職との交流イベントを企画開催したり、多様性を生かして働き甲斐のある職場を目指したワークショップなどを検討しています。

※1 DE&I:「Diversity(多様性)」「Equity(公平性)」「Inclusion(包摂性)」の略称。職場や社会においてさまざまな背景や特性を持つ人々が平等に活躍できる環境を作るための考え方や取り組み。

エトリアならではの自社制度が、社員の働きやすさを支える

両立支援というと、やはり女性社員からの相談が多いものでしょうか?

今は男性も育児休業取得率が高くなっていますので、男女問わず問い合わせがあります。妊娠している方が早めに産休に入りたい時や、ご家族の介護をする場合などに使える制度の相談もありますね。
法律によって会社に義務付けられている制度は必要最小限なのですが、プラスしてリコーグループの自社制度を導入することでさらに良い労働環境がつくれます。たとえば、法律上は2年で消滅してしまう有給休暇を保持できる制度が導入されていますから、必要なときに「支援休暇」という名目で貯めておいた有給休暇を使えるのです。小さなお子さんはすぐ風邪をひきますし、介護は終わりが見えませんし、不妊治療時も生活が変わります。そんなときに給料がマイナスにならずにカバーできる制度があると安心して働けますよね。
わたし自身、1歳半になるこどもを育てながら仕事も楽しめているのですが、それは制度や福利厚生が充実しているおかげだと感じますね。

子育てをしながらの仕事はどうでしょうか?

夫婦で日々ばたばたです! 現在はリモートワーク制度を活用して出勤は週1~2日ですが、16時半に仕事を終えたら保育園へのお迎え、夕飯、お風呂、寝かしつけと続きます。昔はサーフィンが趣味でしたが、今は毎日フル稼働で自分の時間がありませんね(笑)。ごはんもゆっくり食べられないくらい忙しいので、出勤日のランチタイムに下階のキッチンカーのカレーやスカイビルのお寿司などを食べる時間は幸せです。

横濱ゲートタワーでの働き心地はいかがですか?

このフロアの会議室からは、建物の先に海が見えるんです。そんな職場環境ってなかなかないですよね。横浜エリアは世代問わず楽しめるまちなので、こどもが大きくなったら家族で訪れても楽しいでしょうね。
また、ランチで使えるお店ももっと開拓したくて、社員みんなで情報共有をしています。今後は社内だけでなく、横濱ゲートタワー内外をつなぐ情報誌ができたり、会社を出て他の企業の方とつながれる機会があったら嬉しいです。

自身の働き心地を試金石に、より働きやすい環境づくりを目指す

職場内の環境づくりとして、会社で取り組んでいることはありますか?

どこのメーカーでも同じかもしれませんが、プリンティング業界も非常に厳しい状況が続いています。そんななかでいかにマーケットシェアを伸ばしていくかが課題であり、同業の会社の技術も合流させて1+1が2以上となるシナジーを生み出すために、よりよい職場環境を積極的につくっていく必要性を感じています。
10月には新たに沖電気工業株式会社が弊社に参画する予定です。出身会社の違う社員が集まる会社として、そんな社員全員が働きやすい環境をつくるためのエトリア独自の最適な制度が必要であり、大きなやりがいを感じています。

財津さんご自身が始めたプロジェクトはありますか?

昨年7月に初顔合わせしたメンバー4人で「本社を楽しくプロジェクト」を発案、始動しました。新しい環境下で社員同士のコミュニケーションをさらに活性化するのが目的で、忘年会、新年度決起会、1周年記念のイベントとこれまで3回開催しています。他の事業所のメンバーにも声掛けし、7月には本社社員70人中60人が参加。社長や本部長など経営陣も加わって盛り上がりました。
なぜ企画したかというと、在宅勤務のメンバーが多いため、出社の必要性が感じられなくなり、会社というリアルな空間のある意義が薄らいでしまいそうだと思ったからです。「出社してよかったな」と思える何かがあればいいな、と。実際に顔を合わせると想像以上に楽しくて、みなさんキラキラはじけていましたね。お互いの顔と名前が一致することで日常のコミュニケーションも増えたように感じます。
人材は会社の資源なので、社員が働きやすい職場づくりはとても大事だと思っています。

今後、財津さんがやってみたいことはありますか?

社員の帰属意識(エンゲージメント)を高めたいという会社が昨今多いと思いますが、自分自身にもそれを当てはめて考えることがあります。長く働いていたリコーテクノロジーズには愛着があっても、エトリアにはまだそこまででも(笑)というのが正直なところ。自分自身がこの会社をより好きになるためにはどうしたらいいだろうかと常々思いを巡らせているんです。社員一人一人がのびのび働ける環境をつくり、わたし自身も楽しく働く姿をこどもに見せていきたい。それが実現できる会社だと思っています。目的が明確であればチャレンジさせてもらえるこの職場で、働き続けていく未来が楽しみです。

私たちETRIAは、コピー機(複写機)のグローバルトップシェア
複写機の開発設計から生産までを担うリコーグループの会社です。
株式会社リコー、東芝テック株式会社、沖電気工業株式会社の異なる強みを活かし
高い技術力と豊富な経験を融合させ、革新的な製品を提供しています。